ROLに関する走り書き。

 

 

タイトルどおりです。

 

11月に上演されたはずのサイバーパンク朗読劇『RAYZ OF LIGHT//VIRAL』、気づけば2ヶ月もずるずるとひきずり続けていました。
ストーリーも世界観も、魅力的なキャラ達も、全部が本当に大好きでした。なかでも、ウルマノフ様が本当に好きです。
全通しなかったことも、チェキを撮れるCFをしなかったことも、一時期は夢でうなされるほど後悔していましたが、いい加減1人での壁打ちが虚しくなってきたしキャスでもしようかな、でもどこかに文字で残しておきたいな、じゃあブログを書いてみよう!が発端です。

 

はじめに。MeseMoa. では二番煎じさん推しの私ですが、“彼が演じたから” ウルマノフを好きになったわけではないです。ビジュアル公開時に動揺してスマホを投げたことは今でも昨日のことのように覚えていますが、“彼だから”ではなく、“ウルマノフというキャラクターをより魅力的にしてくれたのが彼だった”のだと思っています。

普段は絶対敬称はずしたりしないですが、話がややこしくなるので以下「ウルマノフ」表記に統一します。ウル様ごめんね。

 

以下、台本片手に順を追って懐古していくだけなので、ネタバレがダメな人は自衛してください。

細かい用語のことは書いてないので、1度観劇した方向けかもしれません。

DVD予約してる人には、これから初見のあの衝撃を味わってほしい…!むしろ私だって記憶をまっさらにしてもう一度見たい。

 

 


冒頭のシーンは、国連に祖国の存亡の危機・紛争の惨状を訴えかけるウルマノフ。しかし、その嘆願も虚しく、誰の耳にも届かないまま。「首相官邸を死守するのに一体何人が犠牲になった?」と尋ねるも、マルコシアスの返事は冷たく、「今は死んでいった同志のことよりも生き延びることを考えるべき」。マルコシアスは、見た目もさながら、冒頭のこの発言のせいでとても冷たい人のように感じます。反してウルマノフは悲劇の“かわいそうな王子様”といったところ。マルコシアスの言葉を聞いたウルマノフは、うなだれるようにうつむいてから、困惑するマルコシアスをよそに高笑い。とても不穏。

 

そこからは本作の主人公のラウと冷泉のシーンに移り、世界観の説明。用語も特殊だし、登場人物からの世界観の説明が挟まるの本当にありがたかった。

そして、大手企業の広告が何者かによってdisられる事件の解決。この事件、犯人像すらはっきりと出てこないままあっさりと終わるんですが、

①「広告探偵」としての二人の活躍

②プログラム人格(いわばAI)のラウの持つ特殊能力

③高橋警部と袴田巡査部長、ラウ、冷泉のそれぞれの関係性

あたりが分かりやすくなるんですね。

なによりここで、ブラックソサエティの脱獄プログラムの暗号コード、不正侵入暗号化プログラムを取得してる。ぽんこつなので初見のときは何が起きてるのかさっぱり分かりませんでしたけど。

事件は無事解決、探偵事務所に平和が戻った……というのもつかの間、内務省のエージェント、佐々木が事務所を訪れ、ラウに取引を持ちかける。

彼としては、ラウが所持しているアメリカ国防相も解読出来なかったという暗号コードが欲しい。それがあれば、米国にも貸しが出来る、そのためなら100万ドル出せると告げるが、ラウはその誘いを断る。

佐々木とラウの会話って、リズム良く進むから見落としがちだけど、上手く伏線はってるなあと思います。

100万ドル出してもコードを譲らない、というラウに「たとえ犯罪やテロ行為に加担してもか?」と尋ねたり(脅したり?)、それに対する返答が「“頭”がないと暗号は解読出来ない」だったり。極めつけは、佐々木が捌ける前に「あまり調子にのっていると足元を救われる」と忠告してくれるシーンですね。フラグすぎる。

余談ですが、ラウと冷泉さんの口喧嘩を“夫婦喧嘩”って表現したマコトちゃん天才すぎて握手をしたい。

 

そして探偵事務所には新たなお客さん・広告モデルのカエデが訪れます。依頼内容は“炎上を止めてほしい”。

ラウの解決策は「火には油を注げ!」   わかる~~!!炎上してるときってさらに炎上ネタを出したら勢い良く燃えるけど、そのあとの鎮火はびっくりするほど早いんですよね。昔推してた俳優を、大炎上がきっかけで推すのをやめた私としては耳が痛い話でした。

火に油を注ぐための策として、ラウは謝罪会見でカエデの太ももに『44444(=死)』の“着る広告”をつけておきます。

アフィリエイトシステムの“着る広告”は、閲覧数が増えれば作成主に広告収入が入る仕組み。ロリっ子で売ってるカエデちゃん、絶対領域に価値がありすぎる。カエデちゃんの炎上も無事とまり、ラウにも多額の広告収入が入ってwinwin。

ところでこの『44444』広告のくだり、劇と台本で少し違うんですね。劇中では冷泉さんが「死ね」という単語にとても動揺していましたが、そこにさえ伏線を疑ってしまったので、個人的には台本ver.のほうが好きだったかもしれません。

…やっとAパートが終わりました。長い。

 

Bパートでは、ウルマノフが1人で事務所を訪れる。が、プログラム人格であるラウだけは、同じくプログラム人格であるマルコシアスが“偽装”して同じ空間にいることに気づく。

「俺の偽装を見抜くとは、確かにコイツ、使えるかもしれませんな?」の発言は、明らかにラウを値踏みしているようにとれます。 プログラム人格なら現実に触れられない、ボディガードとしての意味を為さないのでは?と尋ねる冷泉に「現実に介在する方法はいくらでもある」と答えている件については後述します。

ウルマノフの祖国・フォルネウス共和国は、資源の乏しい国であり、ネットワークサービスが主力産業。ラウがブラックソサエティの暗号コードを取得したことも、炎上騒動を鎮火させたことも知ったうえで、その影響力に目をつけ、戦争をとめてほしいと依頼する。元々多民族国家のフォルネウス共和国は、ゲルトスト人とアスパーノ人が共存していたが、ゲルトスト人がアスパーノ人を排斥し、単一国家の樹立を宣言。ウルマノフの父はゲルトスト人でありながら、独立運動に反対していて、自分も大統領主席補佐官として、この内戦を止めたい。そのためには、“着る広告”の力が必要である、と。

しかし平和ボケしたこの国では、戦争の惨状を訴えたところで影響力は少ない。そう考えたラウは、ウルマノフに原宿でのアイドルデビューを提案する。

アイドルマノフさんに関しては、書きたいことが多すぎるのでまた改めてブログを書こうと思います。 1つだけ言えるのは、マコトちゃんは天才。

“アイドル”として知名度を高めたウルマノフは、ファンイベントのなかで自国の惨状を話す。…が、そこに轟く1発の銃声。「私、ステパーン・ウルマノフは、暗殺者の銃弾ごときで倒れるわけにはいかない!我が国の自由を謳う国家憲章は不滅だ、卑怯なゲルトスト人は虐殺者であり、彼らから自由を掴みとるまで戦いは終わらない!」しかし、これは“自身は暗殺未遂の被害者であり、暗殺者を送り込むゲルトスト人は悪”というイメージを世間に植え付けるための、ウルマノフの自演だった。ライブ会場は大混乱に陥り、騒ぎを聞き付けた佐々木が場内検挙に訪れる。マルコシアス内務省のサーバーを落としたことで、内務省のエージェントプログラムである佐々木は戦闘不能になるも、苦し紛れに「虐殺者はウルマノフの父親だ」と告げる。国際社会を味方につけるため、敢えて小児病院を背に軍隊を配置。敵が攻撃する際には、陣地を狙った砲弾が病院にも落ちる。死んだ子供を抱く母親の姿が報道されれば、反感はゲルトスト人に向けられるよう仕組まれている、と。呆然とするラウをよそに、ウルマノフはそれは父親ではなく自分の策であると告げ、ラウの相棒の冷泉を人質にとり、どこかへ去ってしまう。マルコシアスは佐々木との対決を終わらせようとするが、そこに介入するラウ。ラウとマルコシアスはお互いのプログラムの脆弱性を知っているため、潰し合いとなるが、わずかにマルコシアスが優勢で、ラウにとどめを刺そうとする。しかし、そのラウを命がけで佐々木が庇う。

伏線でもなんでもないけど、序盤で佐々木が言っていた「たとえ犯罪やテロ行為に加担してもか?」「あまり調子にのっていると足元を救われる」は全部これのこと。あと、アイドルデビューを提案される前に、マルコシアスが「どんな広告を打つ?攻撃された病院跡の写真ならすぐに用意できるぞ」って、違和感あるくらい間髪いれずに答えるんですが、それもきっとそういうこと。それしかないから。ラウとマルコシアスの戦闘シーンは用語も複雑で何が起きてるのか分からないけど、ラウは ブラックソサエティの暗号化プログラムを解読した=ブラックソサエティのエージェントプログラムであるマルコシアスの弱みを握っている、マルコシアスは来日する前にラウの下調べをしてきている(値踏み発言から)、どちらも互角だけど桁違いに強い感じ。国家の有数のプログラムの佐々木より強いし。戦闘シーンの専門用語多すぎてわけ分かんないけど、マルコシアスの「オーバーブーストおおおお!!!!」だけは毎回鳥肌でした。全人類聞いて。

Cパート冒頭は、廃工場に拉致された冷泉と、ウルマノフ。ウルマノフは、マルコシアスのシステム再構築に時間がかかる(=ラウとの戦闘で負荷がかかりすぎた)ため、時間稼ぎのための仕事を冷泉に押し付ける。それは、“着る広告”上で、ウルマノフの声明を発表すること。

その頃、探偵事務所に1人残されたマコトは、高橋警部と袴田巡査に助けを求めていた。冷泉の現在位置は、“着る広告”のアカウントからGPS逆探知出来るはず、と気づく。人質である以上、“着る広告”にアクセス出来ないだろうと思いつつ袴田が探知を始めると、運良く冷泉はウルマノフの声明発表のためにアクセス中だった

一方ラウは、佐々木とともに内務省のサーバーの中にいた。プログラム人格である二人は、実体を伴わないため、“データ”として存在している。佐々木自身は内務省の『駒』の集団ツールの1つとして無限に存在するが、ブラックソサエティの暗号コードを持っているラウを失うわけにいかなかったためにマルコシアスから庇った、と告げる。佐々木とラウの会話中に、「ゲルトスト人が国内でテロを企んでいる」という旨のウルマノフの“着る広告”が更新される。佐々木が内務省の直通回線で高橋警部に連絡をとると、冷泉の居場所がわかった、とのこと。ウルマノフの配信に、『44444』の広告が貼り付けていたためだった。配信主の逆探知は暗号化されていて出来なくても、広告主の逆探知は出来るため、冷泉がSOSとして発信したものだった。

ここらへんめっちゃ時間軸分かりにくい!ウルマノフが冷泉に話をする/マコトが高橋袴田のところに行く/ラウと佐々木がサーバー内で修復しつつ会話している、のがすべて同時で、ウルマノフの“着る広告”が配信される=冷泉のSOSが出される/袴田が冷泉のアカウントを覗く、が同時です。袴田の「人質なんだから“着る広告”にアクセス出来るわけ……って、してるし!」って台詞があるので、アクセス中のアカウントが見れたのかな?そのあとに、配信を見て『44444』広告から逆探知→現在地特定、の流れです。

まだ少し修復に時間のかかる佐々木をサーバーに残して、ラウは高橋袴田コンビに合流し、冷泉救出へ。マコトは“炎上アイドルとして拡散力のある”かえでに連絡をとり、ウルマノフが仕組んだ広告イメージをひっくり返すように頼む。二人はフォルネウス共和国へと向かう。

一方、廃工場にはプログラムの再構築が完了したマルコシアス。ウルマノフとマルコシアスは、冷泉がGPSで助けを呼んだことに気づいていた。それどころか、マルコシアスの指示で動く“アンダーグラウンドアーミー”の存在を勘づかせないために、ブラフとして冷泉を人質にとった、と。急所をはずして冷泉を撃ち、その間国外脱出の件を話し合う二人。手配済みの密航船でまもなく帰国予定のウルマノフと、計画終了後にネットワーク経由でブラックソサエティへ戻る予定のマルコシアス。「それじゃ、僕たちの祖国で待ってるよ」「祖国で待っている、かー。」

……エモい。エモすぎる。DVDで早く確認したいんですが、待ってるよって言うウルマノフはあっさり軽い感じで、そのウルマノフが捌けてから、どっと重たい感じにマルコシアスが呟くんです。しかも台本見たら(撤退戦を覚悟しつつ)とか書いてある。なんだこれ。あと、マルコシアスが現実に介在できるのは、このアンダーグラウンドアーミーのおかげなんですね、すごい。

続いて、ラウと佐々木のサーバーのシーンへ。プログラムの復旧が終わった佐々木に、ラウが命を助けてもらった礼として、暗号化プログラムの解読コードを渡す。既にアップデート用のコードが出来ているため、今回の戦闘のみ(=対マルコシアス戦にのみ)使えるコードだ。作戦予定時刻となり、待ち構えていたマルコシアスと、戦闘を始める佐々木。激しく斬り結ぶも、解読コードのおかげでマルコシアスのプログラムのコアにダイレクトリンクを送ることが出来たため、マルコシアスのプログラム無効化に成功。これは、プログラム人格としての死を表す。

エモくて好きなシーン②。ラウと佐々木みたいな、お互いのことを認めてるから張り合う~みたいなの素敵です。ここもお礼でなに渡したのか、なんでマルコシアスがプログラム崩壊起こしたのか全然分からなかったぽんこつです。プログラム崩壊前の、マルコシアスの「たとえ我が身が焼かれようとも、テロが実行されれば私の勝ちだ!」「目的は果たしたぞ」発言は後述します。

冷泉のもとに着く、ラウと高橋、袴田。冷泉の口から実働部隊が原宿で自爆テロを起こそうとしていると聞き、全ユーザーをハッキングして避難勧告を出す決断をする。それでも被害を防ぎきれない、と考えた佐々木は、テロ実行前に部隊の間に出来るダイレクトリンクに浸入し、テロリストたちの脳を焼ききって自らも“消滅”した。

ここのシーン泣かずに見る方法教えてください。以上です。

2週間ほど経ち、冷泉も無事退院。密航船を待っていたウルマノフは、高橋袴田に声をかけられる。それも、ラウの頼みでマコトとかえでがフォルネウス共和国で生放送を行っており、全てが嘘だとバレて炎上していたから。大人しくお縄につくウルマノフに、高橋は尋ねる。「相棒であるマルコシアスをどうして見捨てて逃げ出したのか?」と。それに対してウルマノフは笑いながら「プログラム人格など所詮はコードの羅列、ただの奴隷だ」と答える。高橋は「それではマルコシアスは1つ命令に背いたことになる、『アンダーグラウンドアーミーはいなかった』」と続ける。マルコシアスは、『ゲルトスト人が原宿で自爆テロを計画した』という事実のみで、フォルネウス共和国に国連を介入させ、一人の死者も出さずに戦争を終わらせようとしていた。マルコシアスがプログラム崩壊しても勝利を確信していたのは、はなからテロは実行されないから、それでいてテロが実行されるのが阻止されたという名目で国連を介入させられるから。高橋は「人の死をなんとも思わない君と、人死にを出さずに目的を遂げようとしたプログラム人格、人間らしいのはどっちだ?」と続ける。ここで、冒頭のシーンに戻ります。マルコシアス、「死んでいった同士のことよりも、生き延びることを考えるべき」って…あくまでウルマノフの前では絶対忠実な“奴隷”でありながら、被害を最小限にした、ってことですよね。なぜだ!と悲痛な声をあげるウルマノフに、袴田は「てめえの祖国を救うためだろうが!」と怒鳴ります。確かに。全部全部フォルネウス共和国を救うため。ウルマノフは「君は僕たちの祖国で待っていてくれるんだね?」と呆然とした表情で続けます。ここではマルコシアスも無言で舞台上にいるんですけど、ほんとに表情がめっちゃ良い…「祖国で待ってるよ」との温度差も最高です…DVD早くください……。

最後は探偵事務所のシーンに戻ります。テロが幻だったから、佐々木も生きてた!ラウも冷泉も無事!マコトも事故なく帰って来れた!めでたし!

 

ステマブログにも考察ブログにも出来ませんでした。ただストーリーを追っていく自分用のメモみたいなものです。なんだったんだろう。

気力さえあれば、次はアイドルになったウルマノフ様のことと、SADAMEの歌詞について考えたいと思います。